2020.04.23 Thursday

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    2005.11.01 Tuesday

    『中庭の風』、これから

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      『中庭の風』素材『中庭の風』素材
      『中庭の風』素材『中庭の風』素材

      『中庭の風』の色校正が終了。挿絵が戸田さんの手を離れ、僕にゆだねられた。
      本日、山田商会から表紙用の和紙が届き、これですべての材料がそろったことになる。
      あとはこれらが生きるよう、「本」になるよう、僕が心を砕くだけである。

      それにしてもはじめの打ち合わせから、原案、色校正終了までの戸田さんとのやり取りはおもしろかった。
      初のやり方をしたためもあるが、ひとつひとつが積み上がっていく具体的な感覚が味わえたことがうれしい。
      そしてそれは物をつくっていく上でとても大切なことである。

      さあ、これからこれから!
      2005.11.02 Wednesday

      天小口の表情

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        『中庭の風』天小口の切り口

        納期的に無理な場合を除いて、水仁舎の本の天小口は上の写真のような切り口になっている。
        どのような紙を使うか、どのように切っていくかによって、その切り口の表情は微妙に異なるが、断裁機でスパッと切ったような強制的な味気無さからは逃れられているのでは、とおもっている。
        ページ数や部数によっても異なるが、何千回から場合によっては一万を超える回数、手を動かすことになる(それ以上はひとりの人間の手でする範囲ではない)。
        もちろんこれは一例に過ぎないが、こういう表情、手間のかけ方の積み重ねによって、本ははじめて「本」になる、とおもう。
        そしてそうやって出来上がった本は「おれが、おれが」という“でしゃばり”な主張をしない。個性はあるが不思議と手に馴染む、と僕はおもっている。
        2005.11.03 Thursday

        ロールキャベツ

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          祭日なので(という理由にして)ゆっくりのスタート。夕方まで仕事をして夕飯の材料を買いに出る。
          今週はじめ、家人が仕事先で階段を踏み外し足を捻挫しているので一人で買い物。
          明日の子供の弁当も(つまりは僕のお昼)決めなければならない。
          野菜コーナー、肉コーナーのまえをうろうろ。
          なかなか決まらない。
          昼間お隣から採れたてのキャベツを貰ったことを思い出し、夕飯はロールキャベツに決定する。
          というわけであと数分煮込んだら出来上がりである。
          ふー、疲れた。
          2005.11.04 Friday

          三角コーナーポケット

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            切り出しまえの三角コーナー         こんなふうに形に切り出す

            今回の仕事でけっこう手間の掛かるのは保護ジャケットの三角コーナーポケットの切り出しである。
            『ジャンヌの涙』と基本的には同じであるが、今回の『中庭の風』のそれには絵があり(というより三角という形状がそのまま屋根の庇となっている)、その分切り出しには注意が必要である。
            庇の傾斜を基準に三角形の直角を切り出さなければならない、というのが今回はひと手間である。そののち更に折ったときに三角になるように変型させていく(画像は変型後)。
            さすがにひとつずつ手で切り出すわけにはいかないので断裁機を利用するが、見当の付け方と紙押さえに一工夫しなければならない。
            多少のバラツキは出るだろうが、絵のバランスを崩さないよう、ズレ方にも気をつけなければならない。
            この三角形、予想していたよりもちょっとだけ時間がかかりそうだ。
            2005.11.05 Saturday

            小春日和というには

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              小春日和というには暑い。
              そもそも日中寒いと感じられる日があまりないので、有り難味を感じない。それどころか、ただでさえアトリエは日当たりがいいので、昼間は窓を開けないと仕事をやっていられない。
              地球温暖化があちこちで叫ばれているが、一体この先どうなってしまうのだろう。困ったものだ。

              などと思いつつ、昨日の三角コーナーの切り出し。つづいて本文を断裁機にいれる。
              天以外を断裁するのだが、切り揃えるためではない。意図的に切り揃えないようにするという、製本所の職人が聞けば「なんのこっちゃ?」というばかばかしく手間の掛かることをしている。
              しかしこうすると機械を使っても機械の跡はほぼ消えるし、和紙の表紙ともよく馴染むようになる。

              地球温暖化によって季節の差が小さくなってくると人間の持っている感じる力もまた小さくなってくるという。
              そういうなかでこのようなつくり方、考え方は一体どれほどの意味があるのだろうか。
              意識して五感を働かせないといけないな、とおもう今日この頃である。
              2005.11.06 Sunday

              食が進む

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                今日の気温はたぶん平年並み。でも昨日が昨日だっただけにやけに寒い。
                昼頃から雨も降り出すと、熱い珈琲がよりいっそう旨しく感じられる。こころもち揺する感じで掌のなかのカップで暖も取る。
                と書くと、ちょっと季節を先取り、か。

                広岡さんからお漬物をいただく。夕食にさっそく一袋をあける。ご飯が進む。食べ過ぎる。眠い。日本に生まれてよかったぁ、心底そう思う。

                仕事のことも書くつもり、だったが、血液がすべて胃に集まっているようなので、今日はここまで。
                2005.11.07 Monday

                折り

                0
                  折りの開始

                  本文と、画面真ん中あたりに口絵と後ろ見返しの空がある。これらを折っていく。中綴じであるが、四六110キロの紙が9葉重なると思いのほか骨が折れる。

                  折りの終了

                  それでもなんとか折り終わる。

                  折り近影昨日漬物のことを書いたからというわけではないが、漬物石を重石にして、一日折りを寝かせる。


                  明日は表紙に取り掛かる予定。
                  以上。
                  2005.11.08 Tuesday

                  表紙箔押し

                  0
                    今日は表紙である。
                    天地は仕上がり寸法。左右は後で加工をするので30ミリほど大きく取って切り出す。

                    箔押し用の凸版位置決めをして版を磨いたらセッティング。ムラ取りをして後はただひたすら箔を押していく。


                    箔押しの終わった表紙手許が狂ったり、押しの時間がちょっと長かったり(0.2秒ほど)して15枚ほど反故になるが、予想したほどの失敗もなく無事終了。


                    文字――箔押し

                    しかし表紙はまだ終わっていない。
                    小口の繊維をほぐして表紙は完了となるが、これは明日に持ち越し。
                    今日は店じまいとする。
                    2005.11.09 Wednesday

                    表紙の切り口

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                      三年に一度のガスの点検の日ということをすっかり忘れていた。ガスレンジを見るとひどく汚れている。うーん、さすがにちょっと。というわけで慌ててレンジ周りを掃除。こうなると換気扇までやらないと気が済まない不憫な性格。午前中ほとんどがこれで終わる。

                      表紙小口気を取り直して表紙の仕上げ。
                      小口を切り裂いて紙の繊維をほぐす。


                      小口その1小口その2小口その3小口その4

                      和紙の繊維はやわらかく、手で触れても目で見てもなんだかほっとする。
                      一方、天と地は断裁機でスパッと切ったまま。
                      こうするとほどよい緊張が生まれるし、切り裂いた小口がより活きることにもなる。
                      三方のチリも天地は各1ミリ、小口は2ミリほどに設定。いわゆるセオリーからすればイレギュラーだが、この本の場合は全体のバランスからそうした方がより良いと判断する(そう判断する理由はいくつかあるがいまは纏める余裕がない)。

                      緊張――アクセントと呼び変えてもいいかもしれないが、それをどこにどんなふうに盛り込めるかが、物を成立させる要件のひとつではないだろうか。
                      2005.11.10 Thursday

                      中綴じ糸縢り

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                        糸と針と

                        背縢りである。中綴じ300部なので今日と明日の二日間で上げたいが、いまのペースでいくと難しいかもしれない。


                        ノドいや、これから加速度的に速くなるはずだが、まあ無理せず頑張ることにしよう。


                        口絵と本とびらというわけでこれから続きをするので、短めのブログ。


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