2006.02.01 Wednesday
今日は一日中歯が痛い
タイトルとはまったく無関係であるが――
保護ジャケットに見返しを貼る。
やることは普及版のときと同じだが、まったく同じというわけではない。
せっかくの木版画、和紙の表面をできるだけつぶさないように貼りたいものである。
普通の見返しならば和紙であろうと革であろうと、こういう点で神経をつかうことはないのだが、三角コーナーという嵩のあるものが付いているのでプレスの力を借りることになる。そうするといきおい圧力によって表面をつぶすことにもなりかねない。
圧のかかるポイントと圧着の時間に気をつけて見返しを貼る。
見返しの和紙は裏打ちをしてあるが、90kgで裏打ちをしたので和紙そのものの厚みとも相俟ってそこそこの厚みがある。これをただ貼るだけでもいいのだが、際を押さえることで表情がひとつ加わる(写真に撮ってみたが画像ではまるっきりわからなかった)。
しかしこれはちょっとマニアックでもある。
が、こういう小さなことの積み重ねが物を成り立たせているのもまた事実である。
保護ジャケットに見返しを貼る。
やることは普及版のときと同じだが、まったく同じというわけではない。
せっかくの木版画、和紙の表面をできるだけつぶさないように貼りたいものである。
普通の見返しならば和紙であろうと革であろうと、こういう点で神経をつかうことはないのだが、三角コーナーという嵩のあるものが付いているのでプレスの力を借りることになる。そうするといきおい圧力によって表面をつぶすことにもなりかねない。
圧のかかるポイントと圧着の時間に気をつけて見返しを貼る。
見返しの和紙は裏打ちをしてあるが、90kgで裏打ちをしたので和紙そのものの厚みとも相俟ってそこそこの厚みがある。これをただ貼るだけでもいいのだが、際を押さえることで表情がひとつ加わる(写真に撮ってみたが画像ではまるっきりわからなかった)。
しかしこれはちょっとマニアックでもある。
が、こういう小さなことの積み重ねが物を成り立たせているのもまた事実である。
2006.02.02 Thursday
本体をかたちづくる
本体に挿入される木版画は耳付きの和紙に刷られているので、本文用紙も三方ともそれに合ったものにしたい。断裁機を使わずに切る。
普及版のときは天だけがこのような状態だったのだが、今回は残りの二方も同じようにする。
木版画も本文サイズに合うように断ち落とすが、こちらももちろん断裁機ではない。
むずかしい作業ではないが少しばかり手間がかかる。極々小部数の特装本という特別の場合以外はとてもできない。
しかし手間をかければそれなりに存在感がアップするからおもしろい。
木版画やサインページは足をつけて貼り込む。
一晩落ち着かせたら糸でかがり、あとは夫婦箱である。
普及版のときは天だけがこのような状態だったのだが、今回は残りの二方も同じようにする。
木版画も本文サイズに合うように断ち落とすが、こちらももちろん断裁機ではない。
むずかしい作業ではないが少しばかり手間がかかる。極々小部数の特装本という特別の場合以外はとてもできない。
しかし手間をかければそれなりに存在感がアップするからおもしろい。
木版画やサインページは足をつけて貼り込む。
一晩落ち着かせたら糸でかがり、あとは夫婦箱である。
2006.02.03 Friday
適度な緊張
『浅い緑、深い緑』の再校を著者の小網さんに送付。送る前にもう一度チェックをする。原稿の間違いかもしれない箇所を発見。
『中庭の風』の特装本が完成するころ、『浅い緑、深い緑』の具体的な制作に入っていく。細部の詰めはまだだが、焦らず緩めず進めていこう。
『中庭の風』の特装本については、今日は本体の中綴じのかがりをしただけである。
このかがりに関しては糸の色が変わっただけなのだが、中身にオリジナルの木版画が入っているということで妙に緊張してしまった。
適度な緊張はいいことなのだが、それにしてもこういう緊張は久しぶりだ。
『中庭の風』の特装本が完成するころ、『浅い緑、深い緑』の具体的な制作に入っていく。細部の詰めはまだだが、焦らず緩めず進めていこう。
『中庭の風』の特装本については、今日は本体の中綴じのかがりをしただけである。
このかがりに関しては糸の色が変わっただけなのだが、中身にオリジナルの木版画が入っているということで妙に緊張してしまった。
適度な緊張はいいことなのだが、それにしてもこういう緊張は久しぶりだ。
2006.02.04 Saturday
ライブへ
午前中ふらんす堂の山岡さんより『うらしろ』(江村晴子 著)の色校や青焼きが届く。
ほぼ予想通りの発色。
これをもとにあとは糸の色を決めれば、これについてはこちらの手を離れる。
『中庭の風』の夫婦箱については今日はサイズを割り出した。一挙に板ボールを切り出し、という具合に行きたいが、しばらくしたら出かけるので今日はここまで。
ご縁のあったレイニーブルーの小島さんよりライブの案内をいただいているので、都内へ。
ひとりで出かけるのもなんなので竹内さんを誘う。ヘビメタバンド出身の彼にとっては、モダンフォークというのは異次元の世界だろう。悪酔いしなければよいが(笑)。
というわけでたぶん午前様となるので、今日は明るいうちのブログである。
ほぼ予想通りの発色。
これをもとにあとは糸の色を決めれば、これについてはこちらの手を離れる。
『中庭の風』の夫婦箱については今日はサイズを割り出した。一挙に板ボールを切り出し、という具合に行きたいが、しばらくしたら出かけるので今日はここまで。
ご縁のあったレイニーブルーの小島さんよりライブの案内をいただいているので、都内へ。
ひとりで出かけるのもなんなので竹内さんを誘う。ヘビメタバンド出身の彼にとっては、モダンフォークというのは異次元の世界だろう。悪酔いしなければよいが(笑)。
というわけでたぶん午前様となるので、今日は明るいうちのブログである。
2006.02.05 Sunday
地味な仕事をこつこつと
昨夜はライブが終わったあともその店でしばらく竹内さんと話し込む。場所を変えようということになり店を出るが、結構いい時間である。池袋に出てしばし立ち話をしているとほとんど最終の電車の時間になっている。別れてあわてて乗り込むが、所沢からの乗り換えには間に合わず、タクシー待ちの長い列に並ぶことになった。
さあ気分が切り替わったところで夫婦箱である。
と書くと勢いがありそうだが、お昼過ぎまで意気上がらず(二日酔いというほどではないが、寒いし、エトセトラエトセトラ)。
それでもなんとか切り出しをする。
切り出しの段階で0.5ミリ違うと別物になってしまうが、0.2ミリ以内であれば、例えば接着の加減で調整可能な範囲内の数値である。が、この段階で正確であるに越したことはない。
裏打ちの終わった布の厚みの違いなどもあるので、正確に数値を追えるところは追っておいた方が振れ幅が少ないというわけである。
というわけで、ノギスで小数点第2まで測りながら切り出しをする。
意気の上がらないときは地味な仕事をこつこつする、というのが僕の場合はあっているような気がする今日この頃である。
さあ気分が切り替わったところで夫婦箱である。
と書くと勢いがありそうだが、お昼過ぎまで意気上がらず(二日酔いというほどではないが、寒いし、エトセトラエトセトラ)。
それでもなんとか切り出しをする。
切り出しの段階で0.5ミリ違うと別物になってしまうが、0.2ミリ以内であれば、例えば接着の加減で調整可能な範囲内の数値である。が、この段階で正確であるに越したことはない。
裏打ちの終わった布の厚みの違いなどもあるので、正確に数値を追えるところは追っておいた方が振れ幅が少ないというわけである。
というわけで、ノギスで小数点第2まで測りながら切り出しをする。
意気の上がらないときは地味な仕事をこつこつする、というのが僕の場合はあっているような気がする今日この頃である。
2006.02.06 Monday
組み立て
題箋を嵌め込む位置を決める。
夫婦箱に使用する布は横縞があるため、その縞とのプロポーションを考える。プロポーションが決まったら、から押しのセッティングをする。
あると思っていたから押し用のちょうど良い大きさの凸版がなかったのでしばし考えるが、あるものを工夫して使う。こういうことは結構得意である。
夫婦箱の組み立てをはじめる。
それにしても寒い。
まもなく雪になる。
夫婦箱に使用する布は横縞があるため、その縞とのプロポーションを考える。プロポーションが決まったら、から押しのセッティングをする。
あると思っていたから押し用のちょうど良い大きさの凸版がなかったのでしばし考えるが、あるものを工夫して使う。こういうことは結構得意である。
夫婦箱の組み立てをはじめる。
それにしても寒い。
まもなく雪になる。
2006.02.07 Tuesday
『中庭の風』――夫婦箱
朝起きると一面の銀世界。でもどこかに冴えがない。外に出てみるとかなり水分を含んだ雪のようである。
ひとくちに“白”といっても様々ということ。
そんななか脇目もふらず(そんなことはないが)夫婦箱をつくる。
ある考えがあって使った裏打ち紙だが、もう少しコシのないものにすればよかった。出来上がりに影響はないが、折り返して貼るのにコシが強い分、撥ね返りがあり手間がかかる。
下の写真は布を貼ったあと、下貼り、内貼りの連続(?)写真である。
さあ、残りもがんばって仕上げよう。
ひとくちに“白”といっても様々ということ。
そんななか脇目もふらず(そんなことはないが)夫婦箱をつくる。
ある考えがあって使った裏打ち紙だが、もう少しコシのないものにすればよかった。出来上がりに影響はないが、折り返して貼るのにコシが強い分、撥ね返りがあり手間がかかる。
下の写真は布を貼ったあと、下貼り、内貼りの連続(?)写真である。
さあ、残りもがんばって仕上げよう。
2006.02.08 Wednesday
春、近し
夫婦箱はもうほとんど終わりの段階で、がんばれば今日中に仕上がったのだが、夕食を食べたらトーンダウンしてしまった。
なにか纏まったことを書く気力もいまなはく、急に老け込んでしまった気がしている(いや、けっしてもう若くはないのであるが)。
春先、おそらく自律神経が影響しているのだろう。
春の気配に浮き立つ心よりもひとあし先に、神経を裏側からなぞられるような妙な落ち着きの無さを感じることがある。
そんなとき防衛本能が働くのだろう。心身が省エネモードに入って過剰な反応をセーブしている。
逆に言えば、春はもうそこまで来ている、ということだ。
なにか纏まったことを書く気力もいまなはく、急に老け込んでしまった気がしている(いや、けっしてもう若くはないのであるが)。
春先、おそらく自律神経が影響しているのだろう。
春の気配に浮き立つ心よりもひとあし先に、神経を裏側からなぞられるような妙な落ち着きの無さを感じることがある。
そんなとき防衛本能が働くのだろう。心身が省エネモードに入って過剰な反応をセーブしている。
逆に言えば、春はもうそこまで来ている、ということだ。
2006.02.09 Thursday
反省点はあるが、
終わればいつも反省点がある。考えが及ばなかったなぁ、と
満足と不満足のあいだを行ったり来たり。
言葉にすると支離滅裂になりそうなので今日はひたすら画像に逃げるとしよう。
ありそうでない、本の地の書影。
保護ジャケット各種。
夫婦箱立ち姿。
満足と不満足のあいだを行ったり来たり。
言葉にすると支離滅裂になりそうなので今日はひたすら画像に逃げるとしよう。
ありそうでない、本の地の書影。
保護ジャケット各種。
夫婦箱立ち姿。
2006.02.10 Friday
換気扇をきれいにする
しばらくしていなかったガスレンジ周りと換気扇をきれいにしようと思い立つ。
そんな気になったのも、仕事がひとつ終わったことと、比較的暖かかったこと、明日一泊で家を空けること、この三つがうまい具合に重なったためである。
ガスレンジ周りはあっという間にきれいになったが、さすがに換気扇はそうはいかない。
午前中いっぱいと午後にすこし食い込む。
我が家のは大きな羽根のものではなく、ドラム式のものなので、その何十枚もある羽根(?)の間をきれにするのが結構根気がいるのである。
綿棒と古布を使い、デイリーピュアを吹き付け、隙間を何度も往復する。
結果、ほおずりしても苦にならない程度にはきれいになった。
ということで明日は晴れて京都である。
そんな気になったのも、仕事がひとつ終わったことと、比較的暖かかったこと、明日一泊で家を空けること、この三つがうまい具合に重なったためである。
ガスレンジ周りはあっという間にきれいになったが、さすがに換気扇はそうはいかない。
午前中いっぱいと午後にすこし食い込む。
我が家のは大きな羽根のものではなく、ドラム式のものなので、その何十枚もある羽根(?)の間をきれにするのが結構根気がいるのである。
綿棒と古布を使い、デイリーピュアを吹き付け、隙間を何度も往復する。
結果、ほおずりしても苦にならない程度にはきれいになった。
ということで明日は晴れて京都である。
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