百段階段
年末年始の情緒が崩壊した今、梅から桜までのこの季節がある意味もっとも日本的な匂いのするときかもしれませんね。
立雛・紙雛
寛永雛
元禄雛
享保雛
有職雛
次郎左衛門雛
古今雛
芥子雛
傘福
恥ずかしながら「お雛様」にこんな種類があるとは知りませんでした(もっとあるのかも知れませんが)。
あかりをつけましょぼんぼりに〜♪とどことなく儚げで哀しげな歌のメロディーがこの時期になると頭のなかに流れます。
そのときなにか訳の分からぬ怖さにも似た想いがほんの一瞬影のようにさっとよぎります。
雛人形だけでなく人形を見るときには何かしら緊張してしまいます。
目黒雅叙園の「百段階段雛まつり」、3月3日までです。
雛人形に特に興味がなくても、百段階段=目黒雅叙園旧3号館を見るだけでも充分たのしめます。
十畝の間、漁礁の間、草丘の間など七つの部屋の、決して趣味がいいとは言えませんが、これでもかという迫力を全身で感じることができます。
床柱だけでも、「ほ〜!」ですよ。
今日一日
顎がガクーンと下がり、目ん玉がドーンと飛び出す、マンガならまさにこんなシーンだろう。
どうにかしないとこれはかなりマズイ!
レベル3である。
どうにかといっても営業的な才覚はまったくないので、どうにもできないのだが、それでもどうにかしないといけない。
といってもやっぱりどうにもならないのであれば、できるだけ本のたのしい姿を思い浮かべて背筋だけは伸ばしておこうとおもう。
前向きなのか後ろ向きなのか、自分でもよく分からないときがあるが、今日一日、明日一日、ということなんだろうな。
やっと
確定申告、やっと出せる状態になった。
こんなに時間をかけていてはダメというか、かけるほどのこともないシンプルなものなのだが、今年は特にグズグズしてしまった。
数字が実にはっきりとものを言うものだから、狭い部屋のなかで逃げ場を探してうろうろうろうろ。
でもそんな数字でも生きてられるって奇跡というか凄いというか、とにかく素晴らしい!
おっしゃー!
気合いを入れ直してみる。
長谷川等伯展
このところ寒暖の差が激しい。
今日は気温も高く、あっぱれあっぱれの天気だが、明日からしばらくまた雨模様で来週はぐっと気温が下がるらしい。
ということで今日のこの晴れ間をどう有効活用しようか。
まだ出してはいないものの取りあえず確定申告書の作成も終わったので、サイクリング!
という選択肢も当然あったのだが、招待券のある「長谷川等伯展」に急遽家人と出かけることになった。
この時代の絵画を見るときのカギは想像力、だとおもう。
パンフではバック地の金箔がそこそこ輝いて見えているが、実物では剥がれ落ちていたりしてそれほどの輝きはない(館内の照明の具合が影響しているかも)。
想像力で金箔の豪華さを補い、かつそれが本来あったところの室内空間を脳内に再現しながら見ていくと、会場最後に置かれた「松林図屏風」のまえで、いつのまにか「ふー」と息を吐いている自分に出会う。
*****
「等伯展」を出てつづいて表慶館に入る。
アジアギャラリーがおもしろい。
ツボに嵌った!
*****
六本木経由で帰途につく。
頼まれものの器をもとめて某お店に立ち寄る。
オモテ通りに背を向けるかのような店の立地といくぶんダークめの色調の店内。
店主の、体と言葉の微妙な“しな”が店の雰囲気とよく合っていた!?
訊ねてみたが該当の器はなかった。
残念!
ネクタイ
未成年にネクタイの締め方を教える。
明日は卒業式。
スーツなんて大学に入って就職活動のときに買えばいいとおもっていたが、みんなスーツを着てくるという。
かなり自由な、というか気儘な校風なので意外な気もしたが、制服がないのでそれらしい格好にあこがれるようである。
ちなみに大学の入学式もネットで調べてみると、ほとんどがスーツらしい。
これもまた意外な気がした。
自身を振り返ってみるとたしかにスーツで入学式に来たヤツもいたが、けっこうラフな格好で来たヤツもいた。
僕自身はブレザーにスラックスで、ネクタイはしていかなかった。
…………
………………
………
明日の卒業式は雨。
気温も低いらしい。
冷やかしに行ってみるつもりである。
卒業
あいにくの冷たい雨の日となってしまったが、卒業式無事終了。
学校側が場をつくり、生徒側が盛り上げたとてもたのしい式だった。
生徒も親も誰もハンカチで目を押さえることがなく、さわやかな笑いが体育館を包んで。
そんじょそこらのコスプレでは太刀打ちできないような衣装を着た生徒もいたが、それはそれでたのしいとおもえるような式、お仕着せではない式、充分にたのしませてもらった。
ひとりひとりに、ボン・ヴォヤージュ!
アンダーグラウンド
もし僕にお金があったら、といってもそんな大それた額ではないですが、あったら、ひっそりと本をつくっているとおもいます。
いまでも充分ひっそりですが、もっとひっそりと。
密造酒をつくるように地下出版、というのがいいですね。
降る雪を眺めつつ
なご〜り雪〜も〜♪
というよりは
雪の降る町を〜♪
という降り方。
寒い一日でした。
*****
「repure」10号の原稿を読む。
画像はモルポアのヴァレリーに関するエッセイの翻訳。
訳は有働薫さん。
どんな言語でも僕は眺めるのは得意なので(ハハハ……)、原文と訳文をところどころ付き合わせながら読んでいくと、あ〜ら不思議、すらすらと理解できる。
なんてことはないですが、知の手作業の匂いを感じることはできます。
*****
遠い国か〜ら落ちてくる〜♪
- PR
- Selected Entries
- Categories
-
- その他 (1844)
- 本造りに関して (1308)
- 『ラブレター』制作 (10)
- 『書物の旅』革装本 (75)
- う〜む (273)
- お知らせ (40)
- ころな (1)
- サイクリング (160)
- シイタケ (3)
- スマホ (3)
- パソコン (34)
- ブログ (3)
- 印刷 (18)
- 運動 (6)
- 映画 (14)
- 園芸 (5)
- 音楽 (6)
- 家具 (3)
- 家具 (1)
- 家族 (48)
- 蕎麦や漱石 (6)
- 近代建築 (19)
- 言葉 (21)
- 個展関連 (45)
- 自転車 (46)
- 食 (56)
- 食器 (9)
- 選挙 (6)
- 挿絵本 (83)
- 鉄道 (3)
- 天気 (68)
- 道具 (4)
- 読書 (47)
- 函 (92)
- 美術 (227)
- 舞台 (9)
- 夢 (2)
- 友人 (72)
- 料理 (20)
- Archives
-
- April 2020 (2)
- September 2019 (1)
- April 2019 (1)
- March 2019 (1)
- February 2019 (1)
- January 2019 (3)
- December 2018 (3)
- October 2018 (7)
- September 2018 (4)
- August 2018 (7)
- July 2018 (21)
- June 2018 (21)
- May 2018 (19)
- April 2018 (26)
- March 2018 (30)
- February 2018 (26)
- January 2018 (28)
- December 2017 (23)
- November 2017 (26)
- October 2017 (30)
- September 2017 (17)
- August 2017 (21)
- July 2017 (27)
- June 2017 (28)
- May 2017 (30)
- April 2017 (28)
- March 2017 (28)
- February 2017 (10)
- January 2017 (4)
- December 2016 (8)
- November 2016 (4)
- October 2016 (5)
- August 2016 (2)
- July 2016 (5)
- June 2016 (9)
- May 2016 (11)
- April 2016 (30)
- March 2016 (18)
- February 2016 (23)
- January 2016 (31)
- December 2015 (31)
- November 2015 (30)
- October 2015 (31)
- September 2015 (30)
- August 2015 (31)
- July 2015 (31)
- June 2015 (27)
- May 2015 (31)
- April 2015 (30)
- March 2015 (31)
- February 2015 (19)
- January 2015 (31)
- December 2014 (34)
- November 2014 (30)
- October 2014 (31)
- September 2014 (29)
- August 2014 (31)
- July 2014 (31)
- June 2014 (30)
- May 2014 (31)
- April 2014 (30)
- March 2014 (31)
- February 2014 (28)
- January 2014 (31)
- December 2013 (31)
- November 2013 (28)
- October 2013 (31)
- September 2013 (28)
- August 2013 (31)
- July 2013 (31)
- June 2013 (22)
- May 2013 (31)
- April 2013 (30)
- March 2013 (31)
- February 2013 (28)
- January 2013 (31)
- December 2012 (30)
- November 2012 (30)
- October 2012 (23)
- September 2012 (28)
- August 2012 (31)
- July 2012 (31)
- June 2012 (30)
- May 2012 (32)
- April 2012 (30)
- March 2012 (30)
- February 2012 (29)
- January 2012 (31)
- December 2011 (31)
- November 2011 (30)
- October 2011 (30)
- September 2011 (30)
- August 2011 (24)
- July 2011 (1)
- June 2011 (22)
- May 2011 (31)
- April 2011 (31)
- March 2011 (30)
- February 2011 (28)
- January 2011 (31)
- December 2010 (32)
- November 2010 (25)
- October 2010 (30)
- September 2010 (31)
- August 2010 (30)
- July 2010 (34)
- June 2010 (30)
- May 2010 (31)
- April 2010 (32)
- March 2010 (30)
- February 2010 (28)
- January 2010 (31)
- December 2009 (32)
- November 2009 (32)
- October 2009 (31)
- September 2009 (29)
- August 2009 (32)
- July 2009 (32)
- June 2009 (29)
- May 2009 (31)
- April 2009 (31)
- March 2009 (30)
- February 2009 (28)
- January 2009 (31)
- December 2008 (31)
- November 2008 (30)
- October 2008 (32)
- September 2008 (32)
- August 2008 (33)
- July 2008 (31)
- June 2008 (31)
- May 2008 (30)
- April 2008 (31)
- March 2008 (31)
- February 2008 (30)
- January 2008 (30)
- December 2007 (34)
- November 2007 (30)
- October 2007 (31)
- September 2007 (30)
- August 2007 (29)
- July 2007 (31)
- June 2007 (30)
- May 2007 (32)
- April 2007 (32)
- March 2007 (31)
- February 2007 (28)
- January 2007 (31)
- December 2006 (31)
- November 2006 (30)
- October 2006 (32)
- September 2006 (33)
- August 2006 (32)
- July 2006 (30)
- June 2006 (30)
- May 2006 (32)
- April 2006 (30)
- March 2006 (31)
- February 2006 (29)
- January 2006 (31)
- December 2005 (31)
- November 2005 (31)
- October 2005 (31)
- September 2005 (30)
- August 2005 (31)
- July 2005 (31)
- June 2005 (30)
- May 2005 (31)
- April 2005 (30)
- March 2005 (31)
- February 2005 (28)
- January 2005 (31)
- December 2004 (31)
- November 2004 (30)
- October 2004 (30)
- September 2004 (30)
- August 2004 (31)
- July 2004 (5)
- Recent Comment
-
- 日曜日?
⇒ キタミ (09/12) - 日曜日?
⇒ 元少女 (09/10) - 日曜日?
⇒ 元少女 (09/10) - 日曜日?
⇒ キタミ (09/07) - 日曜日?
⇒ 元少女 (09/06) - 日曜日?
⇒ キタミ (08/29) - 日曜日?
⇒ 元少女 (08/29) - ノートルダム大聖堂
⇒ キタミ (04/24) - ノートルダム大聖堂
⇒ ykom (04/23) - ノートルダム大聖堂
⇒ キタミ (04/17)
- 日曜日?
- Recent Trackback
-
- 感情移入
⇒ オオクワガタ大型美形養殖技術マニュアル (11/12) - 脱ノウハウ
⇒ matsukatsu BLOG (12/05) - 掌のうえの記憶
⇒ ウィリアム・モリス情報ブログ (04/15) - 入山峠
⇒ 悠々バイシクルライド+{全車道に自転車専用レーン} (01/08) - 折り
⇒ booplog (11/08) - 習得することと習うこと
⇒ 生活日報 (06/23) - 前略、ご免下さい
⇒ 健康関連 (06/10) - 始まり
⇒ 日刊カタログ (05/09) - 春一番
⇒ the Chamber of Joker (02/23) - 文字が立ち上がってくる
⇒ 生活日報 (10/06)
- 感情移入
- Profile
- Search this site.
- Mobile
僕は小学生のときは怪盗ルパンになりたかった。
ポブラ社のルパンシリーズは当時の僕のバイブルだった。
将来なりたいものは?――という小学校の卒業文集で、でも僕が書いたものは「私立探偵」。
「怪盗ルパン」と書かなかったのは、少し大人になりかけていたのだろう。
せめてその周辺という気持ちでホームズを思い浮かべ、「私立探偵」と書いた。
でもそんな自分に忸怩たるものを感じてはいた。
文集を手にしたときの苦い味はいまもはっきり憶えている。
その後、中学生になったとき、私立探偵なるものの仕事内容が事件を解決するのではなく、主に浮気などの調査だと知ったときにはグレてやろうかとおもった(笑)。
と、今回は某美人のブログからネタをパクリました。