「別冊 緑地」小田切清光 著
何冊かの「緑地」の表紙を「別冊 緑地」の表1に使わせていただいた。
(上の画像は写りの関係でグラシンを外して撮影してあります)
真ん中は若き日の小田切さんと奥様。
「緑地」の表紙はどれもいい意味での手づくり感いっぱい!
写真あり、切り抜きあり、手描きの絵あり。
本文は手書き文字である!
でも雑貨ではない、ちゃんとした本なのである。
この頃の発行は入退院を繰り返すなかでの発行であり、何日間か意識不明のこともあったなかでの「緑地」である。
書く内容に笑いの要素が少なくなると、ご自分の昔の写真を載せて、「笑ってください」と送ってこられたり……。
泣かされたり、笑わせられたり、毎月それはもう楽しませていただいた。
そんな「緑地」にどこまで近づけたか分からないが、判型はほぼ同じにしてある。
作品はどれを外すか、本当に悩んだ。
本文にもいくつか「緑地」から写真やカットを拝借して入れてある。
ちょっとアレンジしたものもあるので、オリジナルの「緑地」を持っていらっしゃる方は探してみてください。
表4にも詩の一節を。
小田切さんを知っている人はみんな肯いてくれるとおもう。
いまの日本にはほんとうに少なくなった「人情」がいっぱいつまっているのが「緑地」である。
もう一度小田切さんに会いたい。
そんな個人的な想いから勝手に制作したのが今回の「別冊 緑地」。
ご遺族と「緑地」にご縁のあった方たちの何人かにはお送りした(というか、している最中)。
このブログを読んでいる方で「別冊 緑地」を読んでみたいという方には差し上げます。
ただし10名。
ただし送料着払い。
ただし――ここからが一番重要です――読んだ感想を3月中にお寄せくだされる方。
できればメールではなく、手書きの封書でお願いできればありがたく存じます。
ご遺族にお渡ししたいと思っています。
ただご遺族のかたにはご負担をかけたくないので、ご遺族の方からのそれぞれへの返信はないようにしたいと考えております。
「別冊 緑地」、ご希望の方はメールでお申込みください。
追記
今晩小田切さんの息子さんとお話をした(たぶん僕と同学年である)。
声の調子が小田切さんだった。
懐かしい。
貸し出し
最近某作家が自分の本の貸し出しを半年やめるよう図書館に要望したとのこと。
新刊の場合、最初の半年の売れ行きがその後の書店での扱いに大きく影響するからだろう。
それを職業とする人の立場に立てば、その気持ちはよくわかる。
しかし図書館で半年貸し出しをやめたとして、実際どれだけ実売に影響が出るものなのか。
その作家のファンならば、図書館での貸し出しの有無に関わらず購入するだろうから、ほとんど影響がないというのが個人的な予想ではある。
でも0パーセントということはないのだから、半年くらい貸し出しをやめてもいいのではないだろうか。
そうするとかえって売り上げが落ちることもあるような気もするが。
はてさて。
あらためて
今更ながらですが、パソコンが各家庭に入り込み、家庭に一台どころか文字通りパーソナルなものになり、進歩なのか変化なのかよく分かりませんが、IT関連のその進み具合にはただただ驚くばかりで、最近話題の事件の記事を読むと、携帯で撮影し、その文字をほとんど一瞬でテキスト化できるとか、勝手にやってろ!とおもわず言ってしまいたくなります。
そういう進歩(?)の恩恵で本も一昔、二昔まえに比べると簡単につくることができるようになりました。
ある面、いいことのようにも思えますが、兎角人間は低きに流れる生き物です。
便利になって簡単になった分だけ意識的に不便というか手間というかこれでもかという心遣いをして制作していかなければいけないとおもっています。
かなりきついことなんですけど、できるかぎりがんばってみようとおもっています。
カンニングするなら手間をかけよ!?
京大入試のカンニング。
改めて考えてみるとカンニングは刑事事件なんだろうか(容疑は偽計業務妨害であってカンニングではないが)。
手口はともかく従来からあるカンニングである。
それで退学になったり、入学を取り消されたりというのはうなずけるが、逮捕というのは如何なものか。
広く世間に試験問題がリアルタイムで漏れたためにメンツをつぶされた大学側のやりすぎ、という印象が個人的にはある。
以下はmsnからそのままここにコピーしたものだが、なんだか捩れていてすっきりしない大学のもの言いである。
松本総長は「不正行為が発覚した場合には失格、不合格にする」としているが、大学側は、「逮捕されたことだけで不合格にはしない」との意向も示しており、予備校生が合格した場合、不正行為を確認した段階で、合格を取り消す。
*****
カンニングそのものは昔からあるものだが、それにしてもずいぶんとお手軽になったものである。
以前ならてのひらに書いたりメモ用紙に書いて袖に隠したりそれなりに事前に手間がかかったものである。
そんな準備をしているうちに憶えてしまうか、めんどくさくなって途中で「仕込み」を止めてしまうのが落ちであるが。
もっともそれでは定期テストくらいにしか役には立たないだろうけど。
*****
スキャンしたのではなく、股に携帯を挟んで入力していったという情報もあるが、もしそうなら、世の良識ある人からは非難されそうであるが、あっぱれ!と僕はおもう(冗談ですよ)。
いずれにしても携帯を持っていない僕には無理な芸当ですね。
望月通陽 4つのP
東村山から二駅、鷹の台の松明堂ギャラリーへ。
望月通陽さんの個展会場で白髭爺さまと待ち合わせ、会場の片隅でこそこそと資料を広げ、あやしい話をする。
猥談か、はたまた密造酒の話か。
地下にあるギャラリーがフンイキを盛り上げてくれる(笑)。
望月さんの作品がしずかにふくよかに並んでいる。
本日はオープニングパーティ。
望月さんご夫妻ともお話をすることができ、たのしいお酒だった。
ムサビが近くにあるせいか心地よく猥雑なこの界隈。
玉川上水が近くを流れ、いい立地なのだが、もうすぐギャラリーは閉じられるらしい。
雪ふりつむ
花粉症に加え、どうやら風邪をひいてしまったようだ。
午前、午後、夜とそれぞれ1時間ほど寝たので酷くはならず、なんとか持ち直しつつある、といったところだろうか。
太郎と次郎とそして僕のうえに雪が降りつもる。
ああ、このまま雪に埋もれて眠ってしまいたい!
と、確定申告の書類をこんな体調で整理していると気分が落ち込むことこの上ない。
内容がよければまだ救われるのだが、ハハハ。
人生、谷あり谷ありです。←いかんだろ\(^o^)/
岡本太郎展
僕が岡本太郎の作品にはじめて接したのは小学生の1〜2年のころ。
大阪万博まであと2、3年のころである。
もちろんそのころ岡本太郎の名前は知らず、あのニョキニョキと生え出た角のような腕のようなオブジェにおもしろさを感じていた。
後年何がきっかけだったかは忘れたが、その著作のほとんどを大学生のときに読んだ。
「坐ることを拒否する椅子」という実作の裏づけにもなっている椅子に関する考察など、いまでも何かものを考えるときのヒントになっている。
また岡本太郎のよく知られている宣言で、「芸術は、うまくあってはならない、きれいであってはならない、ここちよくあってはならない」という言葉には当時おおいに頷いた。
しかし川崎の岡本太郎美術館にも行ったことがなく、作品も図録を除けばこれまでまとまって見たことはなかった。
今回、こんな券が手に入ったので混まないうちに初日に行ってみることにした。
期待しながら行ったのだが、結論から言えば、絵画作品には肩透かしを食った。
くすんだ美術界に原色を持ち込み、当時はそれなりに問題提起の力があったのだろう。
たしかにうまくないし、きれいでないし、ここちよくないのはわかるのだが、それだけなのである。
ぶつかり合う原色、というよりも隣り合う原色。
そこからは「何だこれは!」という声は僕には聞こえてこなかった。
「なに、これ?」と僕はつぶやいた。
精力的に各地を飛び回り、テレビにも出演し、講演し、発言した、その全てをひっくるめてはじめて岡本太郎というひとつの作品なのだ。
個々の作品だけを見てもしょうがない。
そう理解すれば納得できなくもないのだが……。
それとももうすでに時代に飲み込まれてしまったのだろうか。
数々の著作の内容はまだまだ古びることはないような気がするのだが。
美術館横ではガチャポンで作品のミニチュアが売られ、展示の最後には三角くじのような形式で岡本太郎の名言(?)の断片を来館者は手にすることができる。
おもしろい企画とみるか、痛々しいとみるか。
生誕100年、岡本太郎は消費される商品になってしまった。
*****
かつて某ウイスキー会社のコマーシャルで使われ、流行語にもなった言葉。
45歳以上の人は聞けば「ああ」と思い出すのではないだろうか。
グラスの底に顔があってもいいじゃないか!
そう岡本太郎が言ったあと、グラスの底にレリーフされた太陽の塔の胴体部分の顔が映るテレビCMのあれである。
実家にもあのグラスがひとつふたつあった記憶がある。
その流行語に対して、金井美恵子女史がひと言。
誰も悪いと言っていない。
まさに名言である。
これはいま思うと「消費されるぞ」という警告だったような気がする。
終了!
確定申告、終了〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
なにはともあれ、終了〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
泣いても泣いても、終了〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
さ、気を取り直して、明日からです。
手許の作業が辛くなりましたので、明日はまずメガネを新調することから。
新たなスタートのつもりで
確定申告が終わったので身も心も軽い。
いや、身はかわらないけれど心はわずかに軽い。
は〜るよ、来い♪
そんな気分。
*****
メガネをつくりに行く。
近視、乱視、老眼とドロドロの三角関係状態の我が二つの目。
遠近両用と手許専用の二つをつくりたいのだが、ある程度よさそうなものにすると結構まとまった費用がかかる。
なので遠近両用は現在のフレームをそのまま活かしレンズのみ新調。
手許専用のほうはフレームとレンズを。
できあがりまで一週間。
それまで仕事はお休み。
なわけはない。
*****
美しい手織りの布が届く。
布を織られた釣田亜佐子さんより夫婦箱仕様名刺ケースの制作を依頼される(HPはこちら)。
まずは裏打ちから。
あ、俺の夫婦箱の方が先だろうとか、いや私の製本が先ではとか、わたしなんてまだ革も探してもらっていないとか、いろいろな声が聞こえますが、どうか寛大な心でお待ちください。
がんばります!
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