Martyを探しに巴里へ
巴里に着いて初日、ランチを食べにはじめて入ったレストランで。
おお、たくさんの革の本が!
とおもったそれは壁の装飾でした。
Marty探しの旅ははじめから順調にはじまる、そんな予感がしました。
今日はもう眠いので明日から数回に分けてアップします。
Martyを探しに巴里へ その2
20年振りくらいの海外である。
おまけにフランス語は出かけるすこしまえに挨拶程度を憶えた(?)だけである。
義妹家族の家に泊まった以外はセーヌ左岸のアパルトマンから古書店めぐりの日々。
シャンティイ城につれて行ってもらったのとノートルダム寺院にちょっと入っただけで基本的に観光旅行ではないのであまり街の写真がない。
いや、どの建物を見てもアールヌーボーとアールデコ。
撮りたいのだが撮っているとそれだけで時間が終わってしまうのでほとんど撮っていない。
ちょうど日程のまんなかくらいで夏時間が終わった。
朝の8時にはまだ暗かったのだが、夏時間が終わり一時間遅くなるとちょうどよい朝になった。
Marty探しの巴里の風景である。
Martyを探しに巴里へ その3
巴里郊外(急行で30分、そしてさらにクルマで15分)に住んでいる義妹家族の家に行く。
最寄の駅に降り立つと瀟洒な建物が建っている。
迎えにきてくれたご主人のクルマに乗って走っているとみるみる風景は変わって、おお!という広さが広がる。
クルマを降りると、個人的にはストライクゾーンど真ん中の門構え!
室内は我々から見るととてもゆったりしている。
7、8年振りに会う義妹の子供のひとりはすっかり女性っぽくなり、ひとりはなんとも表情の豊かな愛くるしい3歳児。
充分たのしませてもらった。
一泊し、翌日は森に茸狩り。
あまりに広い森で、なかに入ると方角が分からなくなることもあるということでご主人は方位磁石持参である。
森のなかにはとにかく茸がたくさん生えているのだが、食べられる茸はまだ一種類しか見分けられないということで、その茸を探す。
お伽の国に入ったような感覚!
食用はこれだけしか見つからなかったが、とにかく美味しい!
N家のみなさん、森の素敵な散策、ありがとう!
そして次の日はMarty探しに巴里に戻り、その翌日にシャンティイ城へつれて行ってもらう。
美しい風景を抜けると……
ここに来た目的は図書室である。
さすがに例のもっとも美しい本は見ることができないが、とにかく革装本がたくさんある。
絵もここでしか見られないものがある。
満足、満足。
夜遅くアパルトマンに帰り、翌日は気分を新たにMarty探しである。
Martyを探しに巴里へ その4
Marty探しのため家人の事前調査にもとづいて10軒の古書店とヴァンヴの蚤の市、そしてジョルジュブラッサンス公園の古本市をめぐったのだが、日本の古書店とはお客に対する対応がちがうということも聞いていたし、言葉の問題もあり、とにかくいくらかは緊張していたのだろう、古書店の店先の写真をほとんど撮っていないことに帰国してから気づいた。
ヴァンヴの蚤の市に行ったときには夏時間の最後の日。
朝の7時半くらいなのにこの暗さ。
来ている人は懐中電灯持参。
この日がいちばん寒かった日だった。
結局ヴァンブの蚤の市では何も手に入らず。
珈琲を飲んでブラッサンス公園の古本市へ。
あまり期待していなかったのだが、挿絵本は結構ある。
ここでMartyの挿絵本2冊を購入。
日本で買うよりかなり安く手に入る。
ネットとちがい、状態をじかに見られるのがよい点か。
それとやはり、言葉があまり通じないものの直接人から買っているというこの感覚が捨てがたい。
10軒まわった内、7軒で30冊ほどのMartyの本を購入できた。
すでに持っている本でも、モノクロのスイートがついていたり、カラーのスイートがついていたり、マルティ自筆の水彩画がついていたりする本もあったのでそれも購入。
かなり若い番号のものも入手できたので紙の質などのちがいを比較するおもしろさも味わえる。
まわった10軒のうち4軒が女性の店主だった。
そのうちひとりの店主には商売を抜きにしてMartyが好きなんだな、という印象を持った。
さて、購入したMartyはと言うと……
まだまだアップは先です。
Martyを探しに巴里へ その5
月曜日は古書店が休みだったので、中世美術館、モロー美術館、ボンマルシェ、奇跡のメダル教会をめぐった。
まずは中世美術館へ。
有名なタピストリー。
本をじっくり見る。
つづいてモロー美術館へ。
ここはモローの自宅兼アトリエであった場所。
じっくり見るためには一日がかりでくる場所である。
ボンマルシェへ。
下のボンマルシェの画像は朝、パンを買いに行くときに撮ったもの。
ボンマルシェのなかにも本をもったオブジェが。
奇跡のメダル教会へ。
小さな教会であるが、聖母マリアのお告げを受けた修道女「聖カタリーナ」の遺体が腐らずに眠っていると言われている。
明日もMartyに出会えますように!
Martyを探しに巴里へ その6
巴里の思い出を少々。
アパルトマンにはコインランドリーが付属していたのでそこで洗濯する予定だった。
コインに両替してもらおうとフロントに行ったところ、機械が故障しているらしく「使えない」のひと言。
日本ならそのあと「こういう方法があります」などのアドバイスがあるのだが、ないので一瞬そのあとどうしたらいいのか分からなかった。
「洗濯したい」と伝えると地図を出してくれて場所を教えてくれたが、主張しないと先に進めないということだろうか。
地図を見ながらアパルトマンの近くのコインランドリーへ。
説明書きを読んでいるとおじさんがフランス語でなにか言っている。
どうやらやり方を教えてくれているらしい。
多少不安はあったが、そのとおりにして洗濯を終える。
路地を歩いていると年配の人が並んでいる。
なんだろうとおもって見てみると、映画館だった。
マレーネ・ディートリッヒの『上海特急』をやっていた。
今度来るときは映画館にも入ってみたいが、今度とはいつだろうか……
フランスでの食事は味的には個人的にとても合うのだが、量がちょっと多い。
ケース越しに見ると普通の大きさに見えるパンでも手に取るとやたらに大きい。
モロー美術館に入るまえにお昼を食べに入ったレストランでステーキを頼んだとき、「生でもいいのか?」と訊かれたので「OK!」と答えた。
ステーキなので焼き方の具合だろうとおもったのだが、出てきたのはホント生だった!
臭みもなく味はよかったのだが、量的にはとても多く、家人は半分ほど残していた。
パサージュもいくつか入ってみるつもりだったが、最終日に家人が疲れで半日ダウンしたので入ったのは次のひとつだけ。
アール・デコのアルカード・デ・シャンゼリゼ。
人は少なく、しずかなパサージュだった。
巴里のメトロの出入口のひとつ。
アール・ヌーボー様式のギマール・デザインである。
そしてここがことのほか面白かった「デロール」である。
一日中いてもたぶん僕は飽きないだろう。
動物の剥製や昆虫の標本などなど興味をひくものばかり。
店内は撮影禁止なので正面ウィンドウ越しに。
虫好きの人に1960年採集の「オサムシ」を購入。
凱旋門にも行かず、エッフェル塔は遠くから見ただけの巴里であったが、充実した巴里だった。
さて明日からはMarty本である。
Martyを探しに巴里へ その7
これが今回巴里から日本にやって来たMartyである。
並べてみると意外に少なく感じるがけっこう重かった。
右半分の本は本当は仮綴じで欲しかったのであるが見つからなかったので半革コーネル装で購入。
製本の仕上がりはあまりよくない。
もしかすると前購入者が自分でしたのかもしれない。
というのはコーネルの箔押しの金線が一部抜けているのである。
赤い題箋の本が二冊あるが内容は同じである。
一冊には黒のスイートが、もう一冊には黒のスイートとカラーのスイートそしてMartyの水彩画がついているので若干束が厚い。
ということを全体を見つつ思い出している。
さて個々のMartyはどうなっているのだろう……
明日以降徐々にアップします。
挿絵本 その11
まずは'HISTOIRE SAINTE'である。
左は1938年版、右は1943年版。
中身は同じであるが、表紙の絵とタイトルに違いがある。
タイトルのちがいについてはよく分からない。
どちらも一折中綴じ。
1943年版の方が天地左右とも数ミリ小さい。
出版年がちがうもう一冊(?)があると聞いたことがあるが未見である。
中身の挿絵を少々。
ポショワールではなくオフセットである。
絵によっては色合いがけっこう異なっている。
挿絵本 その12
文も絵もMartyによる一冊、CALLISTO、1943年の刊行である。
これのアニメーションを持っていらっしゃる方が日本にいると聞いたことがある(もしかしてKさん?)。
一度見てみたい!
続いて、1955年スイスで発行されたAu commencement...。
13の話からなる。
続いてBLESSURES、ベルギーのブッリュッセルで1946年に出版。
2700部発行されている。
限定番号は入っていない。
100部までが特別版であるようであるのでそちらには入っているかもしれない。
薄い冊子でMartyの挿絵は次のカットが2点と挿絵が2点入っている。
きれいな活版印刷である。
天気が良いので
挿絵本は一休み。
あまりに天気が良いのでちょっと五日市まで自転車でポタリング。
拝島の橋の上から富士山が見える。
それにしても暖かい。
この時期なのに半袖である。
久しぶりに大悲願寺に行く。
境内はこじんまりとして静か。
ここでコンビニのおにぎりを食べる。
大悲願寺まえの単線の鉄道。
旅心を誘うが本日はもう帰路である。
一部こんなふうに色が変わっていた。
こちらはまだまだこれからの紅葉である。
本日の走行距離:65キロ
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